ウマイヤ・モスク
ウマイヤ・モスク(, , )は、ダマスクスの旧市街にある世界で最も古いイスラーム教の礼拝所のひとつ。ダマスクスのマスジド・ジャーミイ(金曜モスク、大モスク)である。 ダマスクスはエジプトとメソポタミアを繋ぐ通商路の途中にあって上古より都市が栄え、非常に古い時代から雷神を祀る神殿があった。4世紀末に神殿があった聖所の上にキリスト教の教会が建てられ、後、8世紀前半に、教会がモスクに改装された。遅くとも6世紀には洗礼者ヨハネの首がここにあるという信じられており、教会は洗礼者ヨハネに奉献されていた。ヨハネの首はモスク建設中に実際に発見されたとされる。 ムスリムの間には、世界の終末の日における救世主イエスの再臨がウマイヤ・モスクにおいて実現するという信仰がある。十字軍の侵略の時代においては各地のムスリムを繋ぐ結節点となり、サラーフッディーン・アイユービーの霊廟は、このモスクの北側の壁に付属した小さな庭の中にある。イブン・タイミーヤのジハード論は13世紀に当モスクにおいて説かれた。